2011年5月21日土曜日

トランクルーム?レンタル収納スペース増加 収納?保管ビジネス成長の背景

 収納?保管ビジネスが拡大している。9月28日に矢野経済研究所が公表したレポートによれば、トランクルームやレンタル収納スペースといった「収納ビジネス」(貸金庫等は除く)の市場規模は約250億円になるという(2009年度の首都圏)。別の試算では、今後10年程度で3000億円規模の市場に発展すると見られている。

 近年、収納?保管ビジネスが拡大している背景には、不動産会社などがレンタル収納スペース事業に参入していることが挙げられる。レンタル収納スペースは、遊休不動産を活用して事業を始めることができるので、遊休不動産を持つ会社にとっては魅力的なビジネスである。

 利用者は、アパートのように賃貸料を支払い、レンタル収納スペースを借りる。自宅の近くにあるレンタル収納スペースを借りれば、家庭で収納しきれなくなったものを気軽に出し入れできて便利だ。貸オフィスよりも格安な収納?保管場所として、レンタル収納スペースを利用している法人も多い。

 長谷工ライブネットでは、遊休不動産の活用に悩むオーナー向けに、トランクルーム事業を提案?運用するサービスを10月中旬から開始する。収納?保管ビジネスには、不動産を持つ鉄道会社も参入している。京王電鉄株式会社は、10月1日に本所に新しくレンタル収納スペースをオープンした。京王本所ビルの空きスペースを活用したものだ。

 京王電鉄はこれまでに、八幡山、堀之内、幡ヶ谷にレンタル収納スペースを営業しているが、いずれもほぼ満室状態になっている。また、首都高速道路会社では、高速2号目黒線の高架下を活用して、8月にトランクルームをオープンした。イオングループのショッピングセンターにも、トランクルーム業者が参入。5月からショッピングセンター内にレンタル収納スペースを順次オープンしている。

 トランクルーム、レンタル収納スペースは便利だが、玉石混淆になっている面もある。セキュリティや空調はしっかりしているかを、契約前によく確認する必要がある。また、倉庫業法改正により、2001年から「認定(優良)トランクルーム」制度ができた。国土交通省認定の優良トランクルームなら保管保証がある。用途に応じて、賢く収納?保管サービスを利用したい。


(宮島 理)

【関連記事】
1本80円も登場「激安飲料自販機」ビジネス
AKB48はなぜトップアイドルになれたのか
「スーツ2着目1000円」のビジネスが成り立つ驚きのカラクリとは
「坊主丸儲け」は本当か 不況時代における住職の理想と現実


引用元:RMT

0 件のコメント:

コメントを投稿